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理学療法

脳卒中片麻痺の評価とリハビリ。ガイドラインを参考に急性期、回復期、慢性期(維持期)で推奨されるリハビリを詳しく解説

投稿日:2017年7月27日 更新日:

脳卒中に限らずリハビリテーションの一般的な流れとしては、急性期、回復期、慢性期(維持期)に分けられます。

脳卒中は、現在要介護度の原因の第1位に挙げられ、この先の高齢化に伴い増えてくることが予想されます。

ここでは、脳卒中についてガイドラインを参考にリハビリ方法を解説しています。

 

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脳卒中とは

脳卒中は、別名「脳血管障害」のことをいいます。

まずは、脳卒中について簡単に整理しておくと良いかと思います。

 

脳卒中は、大まかには以下のように分類されます。

 

脳内出血には、

脳実質の出血と脳実質外のくも膜下出血に分類されます。

ただし、外傷によって発症したくも膜下出血や硬膜外血腫などは脳卒中とはいいません。

 

脳梗塞とは、脳血栓症と脳塞栓症に分けられます。

脳血栓症は、太い血管が詰まるアテローム血栓症や細い血管が詰まるラクナ梗塞などがあり、脳塞栓症には心臓からの血栓が遊離してきたものが脳血管につまるものをいいます。

脳卒中の危険因子

脳卒中の一般的な危険因子には、

・高血圧症

・糖尿病

・脂質異常症

・心房細動

・喫煙

・飲酒

などがあります。

 

さらに、ハイリスクの因子としては、

・睡眠時無呼吸症候群(SAS)

・メタボリックシンドローム

・慢性腎臓病(CKD)

があります。

 

脳卒中は、生活習慣病の一つともいわれています。

特に高血圧症は危険因子の一つであり、高血圧治療ガイドライン(JSH)2014では下表に示す値が推奨されています。

JSH2014

若年・中年者 <140/90mmHg
後期高齢者(75歳以上) <150/90mmHg(忍容性があれば>140/90mmHg)
心筋梗塞後 <140/90mmHg(忍容性があれば>130/80mmHg)
慢性腎臓病 蛋白尿無 <140/90mmHg
蛋白尿有 <130/80mmHg
脳卒中(発症1ヵ月以降) <140/90mmHg

※降圧目標値:家庭血圧は収縮期・拡張期とも診察室血圧より5mmHg低い値を目安とします。

脳卒中の臨床像

脳卒中の症状は多岐にわたり、脳の損傷部位や障害の程度、さらには年齢などの因子が複雑に絡み合います。

脳卒中の回復が最もみられる時期は、発症直後から数週間の間です。

機能的には3ヵ月間は回復が認められ、6ヵ月間は緩やかに回復します。

ただし、あくまでも統計的データですので、その後にも回復するケースは多くあります。

 

発症初期の回復には、

・脳浮腫の改善

・脳虚血領域(ペナンブラ)の改善

・出血の吸収

・機能代償

などが挙げられます。

脳卒中片麻痺の評価

脳卒中では、損傷部位によって症状はさまざまです。

まずは、どの部位にどの程度の出血、または梗塞があるのかを確認します。

 

内包の身体の機能分布とその栄養血管とを理解しておくと非常に臨床でも使える知識になります。

前大脳動脈では、上肢よりも下肢に強い麻痺がみられ、中大脳動脈では下肢よりも上肢に強い麻痺がみられます。

中大脳動脈の中心枝の梗塞でも上肢に強い麻痺がみられ、前脈絡層動脈の梗塞では下肢に強い麻痺がみられます。

 

視床は、主には後大脳動脈から分岐する血管が栄養しています。

なので、運動機能障害がみられたとしても錐体路障害ではないことが多いです。

(ペナンブラ領域で一時的に錐体路障害がみられることはありますが。)

視床梗塞の運動機能障害は、表在・深部感覚の障害、視床と連絡する小脳性失調、錐体外路系の障害による筋緊張異常などが原因になることが多いです。

 

理学療法士などが行う検査および評価には、以下の項目があります。

急性期では、

・意識障害の有無

・バイタルサイン(血圧、脈拍、呼吸状態、体温など)

などの全身状態の確認が非常に重要です。

 

錐体路障害の検査として、

Brunnstrom  Recovery  Stage  Test(BRS-T)

深部腱反射、病的反射

筋緊張検査

を確認します。

 

また、視床や頭頂葉などの障害では感覚障害がみられますので、

感覚検査

を行います。

 

高次脳機能障害も多岐にわたるため、疑わしい項目に関しては検査測定しておきます。

高次脳機能障害の一覧

 

脳卒中が重症化すればするほど、基本動作や日常生活動作全般に支障を来すため、

・基本動作(寝返り、起き上がり、座位、立位、起立、移乗、移動(車椅子・歩行

バランス能力

・日常生活動作(食事、整容、更衣、排泄、入浴)

などを詳細に評価していきます。

急性期とは

発症後1週間を急性期、2週間から4週間以内を亜急性期といいます。

症状が急激に現れ、急性期病棟に緊急搬送されます。

このときは生命の危機的状況にある状態であり、全身管理を要する時期です。

急性期のリハビリ「ガイドライン参考」

ここからは脳卒中片麻痺患者さんの具体的なリハビリ方法を急性期、回復期、維持期に分けて解説します。

脳卒中のリハビリは、脳卒中ガイドラインが非常に充実していますので、そちらも参考にしながら臨床でも経験するリハビリの流れを記載しています。

 

急性期の脳卒中ガイドラインで推奨される急性期のリハビリを以下に記載します。

(※わかりやすいように内容を要約しています。)

グレードA

①廃用症候群の予防

②早期の座位、立位、装具を用いた歩行訓練

③接触・嚥下訓練、セルフケア

④チーム医療による集中的なリハビリ

参考)脳卒中ガイドライン2009

グレードB

⑤合併症の予防

(高血糖、低栄養、けいれん発作、中枢性高体温、深部静脈血栓症、血圧の変動、不整脈、心不全、誤嚥、麻痺側の無菌性関節炎、褥瘡、消化管出血、尿路感染症など)

参考)脳卒中ガイドライン2009

早期理学療法は予後に影響するのか?

早期理学療法は推奨グレードAと評価されている。

そのなかで、発症後72時間以内に開始された群は優位に入院期間が短く、歩行能力が高かったこと、発症当日から離床を行うと機能予後は比較的療法であったが、発症後数日間移乗安静臥床された群との比較で再発・新効率には優位さはなかった。

参考)理学療法診療ガイドライン2011

急性期で行うリハビリ

急性期では、全身状態の管理がメインなりますので、ベッド上で臥床していることが多くなります。

しかし、ガイドラインにもあるように、廃用症候群の予防に努めつつ、血圧、脈拍、呼吸数、体温などのバイタルサインを確認しながら積極的に離床(座位、立位、歩行)していくことが推奨されています。

 

廃用症候群には、

・関節拘縮

・筋萎縮または筋力低下

・褥瘡(床ずれ)

・骨萎縮

起立性低血圧

・排泄障害

・精神異常

・肺炎

などがあります。

ポジショニングの方法

医療的な事情で離床ができない場合には、ベッド上でのポジショニングが重要になります。

褥瘡予防には、2時間おきの体位交換が基本です。

すでに褥瘡がある場合には、エアーマットのベッドを使います。

 

背臥位ポジショニング

ポジショニングはクッションで行います。

体幹は正中位、麻痺側の上腕骨頭が重力で落ち込まないようし、上肢は肩が外転・内旋、肘伸展位、手関節や手指は屈曲しないようにします。

 

側臥位のポジショニング

麻痺側を下にする場合には、麻痺側肩甲帯をしっかりと前方へ引き出した状態にしておきます。そうしないと麻痺側の肩を痛めてしまう可能性があります。

両大腿部から下腿部にかけてはクッションを挟み、膝間での接触を緩和し、褥瘡予防に努めます。

 

車椅子座位のポジショニング

体幹は垂直位を保ち、肩関節軽度屈曲、外転位になるようにし、前腕全体を支持できるようにアームサポートを設置します。

関節拘縮の予防

特に、関節拘縮が起きている場合には上記ポジショニングは重要です。

臨床上、関節拘縮が起きやすい肢位としては、

肩関節内転、肘関節屈曲、股関節屈曲・内転・内旋、膝関節屈曲、足関節底屈

が多いです。

 

関節拘縮があると、一部分への圧の集中により褥瘡の作りやすくなる悪循環に陥ってしまいます。

そのため、安静を余儀なくさせる場合には、ポジショニングは特に重要になります。

また、錐体外路系の一次性の筋緊張亢進があると、余計に関節拘縮を起こしやすくなります。

そのためのポジショニングと可能な限りの早期離床が推奨されます。

関節可動域の維持

急性期の場合は、筋緊張が低い場合が多く、過度または不適切な可動域訓練で、二次的な痛みを発生させないように注意しながら進めていきます。

弛緩性麻痺を呈していると、肩関節は股関節周囲は通常よりも関節内圧が陰圧になり、関節包が吸い込まれ炎症を起こしやすくなります。

すでに筋緊張が高まっているケースもあり、これらのことを踏まえながら愛護的に動かしていくようにします。

座位訓練を開始

座位の耐性の開始基準(二木らによる)

・意識清明または意識障害があってもそのレベルが(JCSで)1桁であること

・全身状態が安定していること

・障害(意識障害、運動障害、ADLの障害)の進行が止まっていること

これらの条件を満たしていれば、座位訓練を開始していきます。

 

最初は、ベッド上ギャッヂアップで30°、45°、60°、80°とそれぞれ15~30分程度で次の段階へ進めていきます。

最高位(80°)で30分以上可能になれば、車椅子座位訓練を開始します。

※ただし、両下肢下降によりさらに血圧低下の危険もありますので、血圧管理は欠かせません。

 

座位耐性練習の中止基準(二木らによる)

・血圧の低下が10mmHg以上のときは5分後の回復や自覚症状で判断。30mmHg以上なら中止。

・脈拍の増加が開始前30分以上、あるいは120/分以上

・起立性低血圧症状(気分不良)がみられた場合

 

急性期での血圧管理は非常に重要です。

脳出血の場合は血圧が上昇しすぎないように注意し、脳梗塞の場合は血圧の急激な低下で脳虚血を悪化させないことが基本です。

脳出血急性期の血圧は収縮期血圧が180mmHg未満、または平均桁鬱が130mmHg未満に維持することを推奨している。(グレードC1)

参考)脳卒中ガイドライン2009

プッシャー症候群のリハビリ訓練

脳卒中急性期には、座位や立位で非麻痺側の過剰努力により、麻痺側に押す(Pushing)現象がみられることがあります。

急性期の時期では、ほとんどがプッシャー症候群がみられることがあります。

プッシャー症候群

座位

立位

プッシャー症候群の出現率はさまざまですが、

・運動麻痺が重度

・左片麻痺(劣位半球障害)

で多くみられます。

プッシャー症候群に対する訓練

座位訓練

・両下肢を接地しない座位

・座位での非麻痺側へのリーチング

立位訓練

・長下肢装具を用いた左右対称姿勢の保持

・非麻痺側へのリーチング

 

などを行っていきます。

 

プッシャー症候群は、脳の半間抑制により麻痺側の不活動が原因で、非麻痺側が過活動になっています。

・非麻痺側へのリーチ訓練

・立位や歩行などでの麻痺側殿筋、大腰筋の賦活

などでも改善していきます。

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立ち上がり・歩行訓練

座位が整ってから、立位・歩行訓練へ移行するよりも、装具の使用や介助などで早期より立位や歩行訓練を進めていくほうが、座位が安定する場合が多いです。

 

大殿筋や大腰筋を賦活する方法としては、起立訓練と装具を用いた歩行訓練が有効です。

大殿筋は抗重力伸展筋であり、大腰筋は腰椎を直立位に保つ働きがあります。

まだ、起立訓練により大腿四頭筋、脊柱起立筋などの抗重力伸展筋群も鍛えていくことができます。

 

起立訓練の注意点

・できるだけ左右対称性を保つこと

・非麻痺側への荷重刺激を入れること

・努力性にならないこと(平行棒を使ったり、介助をしながら実施する)

早期の装具を用いた歩行訓練

起立-着座訓練や歩行訓練などの下肢訓練の量を多くすることは、歩行能力改善のために強く勧められている(グレードA)。と位置付けられています。

参考)脳卒中ガイドライン2009

長下肢装具

引用)川村義肢カタログより

 

長下肢装具を使用することのメリットとしては、

・非麻痺側から体幹へ荷重刺激が加わることで体幹が安定してくる

・歩行中、麻痺側股関節を伸展させることで、大腰筋を賦活し、脊柱直立を保持できるようになる

などがあります。

麻痺側下肢の股関節伸展▼

 

体幹が安定しない場合は、患者さんの後方から療法士が介助しながら歩行訓練をしていきます。

重度の運動麻痺のある患者さんを歩行させるには、ある程度の経験が必要になります。

装具があれば介助量を減らすことができ、かつ長く歩行できるメリットもあります。

回復期とは

5週間から6ヶ月以内を回復期といいます。

急性期から命の危機から脱し、症状が安定してくると回復期病棟に転棟または転院となります。この時期に積極的なリハビリが開始されます。

 

回復期リハビリテーション病院に入院できるのは、脳卒中発症後2ヶ月(60日)以内と決まっています。

対象であれば、1日合計3時間(9単位)のリハビリを毎日受けることができます。

(※1単位=20分)

ただし、回復期リハビリの期限は決められており、脳卒中患者の場合は150日(重症であれば180日)以内と決められています。

回復期のリハビリ「ガイドライン参考」

回復期の脳卒中ガイドラインで推奨される治療を以下に記します。

(脳卒中ガイドライン2009を要約)

グレードB

・移動、セルフケア、コミュニケーション、認知などの積極的なリハビリ

・予後予測による目標設定(短期ゴール、長期ゴール)

・適切なリハビリテーションプログラムの立案

・必要な入院期間の設定

・包括的なアプローチ

・合併症および併存疾患の治療(薬物療法、理学・作業・言語療法、手術療法など)

回復期で行うリハビリ

回復期のリハビリでは、

・廃用症候群の予防

・関節可動域訓練

・神経筋再教育

・筋力増強訓練

・筋緊張コントロール

・感覚訓練

・高次脳機能訓練

などの機能障害へのアプローチを行います。

 

痙縮に対するリハビリ治療

廃用症候群の予防や関節可動域訓練は、急性期に引き続き実施していきます。

回復期の頃には筋緊張は高まり、その抑制のための治療が推奨されています。

痙縮に対する効果に関しては、

・経口抗痙縮薬の服用(グレードA)

・バクロフェンの髄注(グレードB)

・高頻度の経皮的電気刺激(TENS)(グレードB)

が勧められています。

参考)脳卒中ガイドライン2009

痙縮への運動療法では、痙縮筋の使用や反復する荷重は筋緊張を増悪させることはありません。

むしろ随意運動の回復とともに痙縮の改善が期待できると附記されています。

 

ただし、実際の臨床では随意運動がコントロールできない患者さんが、起立や歩行訓練を努力性に行った場合に筋緊張が高まると、自力で筋緊張を和らげることは難しくなります。

 

ですので、動作訓練後には療法士による筋へのストレッチや患者さんがストレッチ方法を助言をするのが望ましいです。

運動学習を考慮したリハビリ

病状が安定している回復期においては、機能的なアプローチに加えて、運動学習を考慮した寝返り、起き上がり、起立、移乗、立位、歩行訓練を実施していきます。

脳損傷があると、手足の機能不全に加えて、元々プログラム化されていた運動が失われています。そのため、新たに運動プログラムを再構築していく必要があります。

 

高次脳機能障害が複雑に絡み合った症状では、せっかく身体は動くのにぎこちない動きになることはしばしばあります。

動きを阻害する高次脳機能障害としては、

注意障害

失行

失認

が代表的です。

これらの障害像を理解し、評価から導き出した患者さんの全体像を把握した上で、適切な声掛け、誘導をしていきます。

歩行訓練「長下肢装具から短下肢装具への切り替え」

運動麻痺が強い場合には、装具療法は有効です。

長下肢装具の治療用装具から、回復期病棟を退院する頃には生活用装具(更生用装具という)へと切り替えていきます。

短下肢装具

引用)川村義肢カタログ

 

長下肢装具から短下肢装具への切り替えの目安としては、麻痺側の立脚期に膝折れを起こすかどうかです。

・膝折れを起こす → 長下肢装具

・膝折れを起こさない → 短下肢装具

 

膝折れを起こす原因追及も大切です。

感覚障害により荷重感覚が脳へ伝わっていない場合にも膝折れを起こしてしまいます。

その場合には、歩行訓練を行うよりも反復した起立ー着座訓練や立位で麻痺側への重心移動などが効果的です。

日常生活で活動範囲を広げるための訓練

片麻痺があると自力で歩くことができない患者さんでも、車椅子を上手く使い、ベッドから離れてテーブルで新聞を読んだり、他の患者と談笑したりする場面をよくあります。

そのような自発的な活動は、身体だけでなく精神状態も安定するため、回復の好循環を生みます。

ですので、歩行訓練と平行して、可能な限り早期から車椅子を使った移動手段の確立を目指していきます。

 

車椅子の操作に不慣れな患者さんでみられる問題としては、

・車椅子のブレーキを忘れる

・フットレストに足を乗せたまま立ち上がろうする

などがあり、転倒の危険を伴います。

療法士は車椅子の操作を指導し、適切かつ安全に車椅子が使えるのかを評価します。

 

作業療法士は、座位や立位などの基本動作から応用した、食事、整容、更衣、排泄、入浴などの日常生活動作訓練を行います。

言語聴覚士は、嚥下やコミュニケーション、高次脳機能障害への機能的アプローチを行います。

 

ただし、療法士間の関わりには決まった線引きはありません。

医師や看護師なども含めて密な情報共有の元、包括的なアプローチにより自宅復帰率の向上や早期退院を可能にします。

 

退院前には家屋調査へ行き、自宅でも安全かつ安心して生活を送れるように調整をします。

慢性期(維持期)とは

発症後6ヶ月以降のことを指し、一般的には脳神経の可塑的変化も落ち着くといわれています。

そのために維持期と表現されますが、6ヶ月以降にも神経的変化が認められることもあるため、脳卒中ガイドラインでは慢性期という言葉が使われています。

慢性期のリハビリ「ガイドライン参考」

慢性期のリハでは、ガイドラインを要約すると、

・筋力、体力、歩行能力などの維持・向上(グレードA)

・訪問リハビリ、外来リハビリ、地域リハビリについての適応を考慮する(グレードB)

が推奨されています。

参考)脳卒中ガイドライン2009

 

歩行訓練に関しては、

歩行練習の量が多いほど歩行能力が改善することがしられており(グレードA)、トレッドミル歩行は有効である(グレードB)。

また、理学療法診療ガイドライン2011では、慢性期における装具療法は、機能的な歩行と転倒予防に効果があるとされている(グレードA)。

参考)脳卒中ガイドライン2009

慢性期(維持期)で行うリハビリ

回復期病棟を離れれば定義上は維持期になり、療養病棟や外来リハビリ、デイケア、訪問リハビリなどへと移行します。

 

脳卒中の場合では、疾患別のリハビリ算定期限(180日)というのもあります。

早期より回復期病棟を退院しても、期限内であれば1日2時間(6単位)は医療保険でのリハビリを受けることができます。

期限が過ぎれば、月に13単位かなり制約されてきます。

1単位が20分ですので、20分のリハビリを週に2回程度実施するペースになります。

ですので、外来リハビリなどでは自主トレなどが大事になりますし、速やかに介護保険内でのリハビリへ移行することが望ましいです。

介護保険下の訪問リハビリやデイケアでは、介護度に応じて実施時間と回数を定めます。

訪問リハビリでは、生活で困っていることをそのまま療法士の目で確かめることができるメリットがあります。

入院時ほど毎日リハビリがあるわけではありませんので、やはり生活指導や自主トレの指導、家族指導などが重要になってきます。

まとめ

脳卒中のリハビリの流れを解説しました。

脳卒中と一言に言っても、障害部位や程度、さらには年齢などでも症状が多岐にわたりますので、個別での評価とリハビリ方法が重要になってきます。

おすすめ書籍

こちらの書籍は、脳卒中のリハビリ方法や画像の見かた、装具療法などが詳しく説明されていますので、勉強になると思います。

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