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起立性低血圧とは?基礎知識と対処方法をご紹介します

投稿日:2016年7月5日 更新日:

起立性低血圧って聞いたことある人も多いと思います。

横になっていて、立ち上がったときに「クラっと」めまいがする場合は、起立性低血圧を疑います。

今回、起立性低血圧の基礎知識と対処方法をご紹介します。

 

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血圧とは

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いきなり起立性低血圧といわれてもわかりにくいと思いますので、血圧とは何かを説明しておきます。

血圧とは、血管に加わる圧のことです。

血圧計では、数字が高い方と低い方が表示されますが、前者は収縮期血圧、後者は拡張期血圧を表しています。

血圧の決定因子

血圧 = 心拍出量 × 末梢血管抵抗

で表されます。

どういうことかというと、心臓から出る血液の量が多かったり(心拍出量増加)、手足の血管が収縮したり血液がドロドロになると(末梢血管抵抗増加)血圧は高くなります。

逆に心拍出量や末梢血管抵抗が低下すると血圧は低くなります。

収縮期血圧

心臓から血液が出た後の血圧の値を指します。

つまり、心臓から大量に血液が流れたときの値ですので、血圧の値は高くなります。

そのため、収縮期血圧は最高血圧ともいいます。

拡張期血圧

心臓から血液が出ていないときの血圧の値を指します。

このとき、心臓から血液は出ていませんが、まだ血管内に血液が残っていますので、そのときの圧の値を表しています。

多少の圧はありますので、血圧の値は低くなります。

拡張期血圧は最小血圧ともいいます。

 

ちなみに、手首で測定する機械のほうが通常より血圧は高く表示されます。

末梢である手首のほうが、血管が細いため末梢血管抵抗は増加します。

 

なので、より正確に血圧を測定する場合は、上腕式のものがおすすめです。

起立性低血圧とは

冒頭でも少し触れましたが、起立性低下血圧とは臥位から立ち上がった際に急激な血圧の低下により以下の様々な症状がみられることをいいます。

症状

めまい、ふらつき、頭痛、複視、視野狭窄、眼前暗黙間、四肢のしびれや異常感覚が出現します。

判断基準

安静臥床後、立ち上がった後3分以内に判断されます。

収縮期血圧が20mmHg以上低下、または拡張期血圧が10mmHg以上低下した場合に起立性低血圧と判断されます。

ただし、例えば収縮期血圧150mmHgの人が20mmHg下がったとしても130mmHgくらいですよね。

このくらいの血圧なら症状が出にくく、特に大きな問題にならないことが多いです。

もう一つの判断基準として、収縮期血圧が90mmHg未満に低下した場合も起立性低血圧と判断されます。

いずれにしても、急激な血圧の低下や異常な低血圧、上記の症状などから総合的に判断されます。

起立性低血圧の何が悪いの?

突発的なめまいの場合、ふらつきにつながり転倒する場合があります。

起立性低血圧事態が命を脅かすことは稀ですが、転倒による骨折や頭部外傷などは身体機能の低下を招いてしまいます。

また、起立性低血圧から脳の循環不全を起こし、脳梗塞を発症する危険あります。

なぜ、臥位から立ち上がると血圧が下がるの?

いたって簡単なことで、重力が影響しています。

つまり、臥位よりも座位のほうが、さらに立位になることでより血圧は下がりやすくなります。

また、座位でも足を前方に投げ出した姿勢(長座位)よりも、椅子に座り足を降ろした姿勢(端座位)のほうが血圧は下がりやすくなります。

この理由として、足が重力に抗す端座位のほうが、後述する静脈還流量が減少しやすいためです。

起立性低血圧の要因

静脈還流量の減少

人が臥位から立ち上がると、約500~800mℓの血液が胸腔内から下肢または内臓へ移動します。

そのため、心臓に戻ってくる血液量が約30%減少します。

血液は全身を循環しているので、下肢に溜まっていた血液が心臓に戻る(静脈還流)ことで心拍出量を保つことができます。

しかし、下肢の筋力低下があると筋ポンプ作用により、心臓に血液を戻す働きが弱まるため血圧を保つこともできなくなります。

自律神経の異常

自律神経には、交感神経と副交感神経があります。

交感神経が優位のときは血圧が高くなり、副交感神経が優位のときは血圧が低くなります。

自律神経は、心拍出量や末梢血管抵抗を自動的に調節してくれます。

加齢に伴う自律神経の異常やパーキンソン病などの疾患でも起立性低血圧がみられます。

圧受容器の感受性低下

頸動脈や大動脈弓、心肺・大静脈には血管の圧に反応する受容器が存在します。

これらの受容器は、脳血液量を維持するために必要なものです。

例えば、臥位から立ち上がったときに、一瞬脳への血液量は減少しますが、頸動脈で血液量の低下を感知すると、そこから心臓や血管に指令が行き、心拍出量を増加させたり、末梢血管抵抗を増加させたりします。

加齢や長期臥床などで圧受容器の反応が鈍くなると、起立性低血圧の症状がみられるようになります。

脱水症

脱水症を簡単にいいますと、脱水症は血液内の水分量が不足しますので、血液の量も低下します。

よって、安静時より血圧は下がりやすく、臥位から立ち上がるとさらに血圧が低下するために症状がみられるようになります。

 

脱水症の詳しい記事)

薬の影響

高血圧症に対して、過剰に降圧剤や血管拡張剤を投与することでも起立性低血圧はみられます。

また、利尿剤で尿量を増やすことで血液量が不足し、症状がみられることもあります。

食後低血圧

摂取中は、身体活動時ですので基本的に血圧は上がりますが、食後は血圧は下がる傾向にあります。

これは、消化のため内臓への血液量増加や副交感神経が優位になることが要因として挙げられます。

排尿・排便後の低血圧

排泄後にも急激に血圧が下がることがあります。

排尿を我慢したときや排便などによりいきんだときは交感神経優位になり血圧は上昇しますが、排泄後に副交感神経優位になるため一気に血圧が下がります。

また、排尿時などで腎臓への血液量が集中することも要因として挙げられます。

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起立性低血圧の対処方法

ここからは起立性低血圧の対処方法をご紹介します。

原疾患の治療

自律神経の異常をきたすパーキンソン病やアジソン病などの病気自体に原因がある場合はそちらの治療は必須です。

また、脱水症の治療や予防も必要になります。

ゆっくりと立ち上がる

いきなり立ち上がると、急激な血圧の低下を招くため、臥位→座位→立位へと姿勢を変えていきます。

姿勢変化の目安は、姿勢保持の際に起立性低血圧の症状がないことを確認してから進めていきます。

食後低血圧や排尿・排便後の低血圧への対処にもなります。

深呼吸を行う(呼気を意識)

息を吐く際は腹圧の上昇により血圧を高める働きがあります。

立ち上がった後、起立性低血圧になったら座り込む

立ち上がった後に症状がみられた場合は、直ちに座り込むことで症状を和らげることができます。

座り込むことで、下肢に溜まった血液を心臓に戻しやすくなります。

また、ふらつきを防ぐことができますので、転倒予防にもなります。

まとめ

起立性低血圧についての基礎知識と対処方法をご紹介しました。

かなり専門的な話も含まれますので、小難しいなと思えば対処方法だけでも読んでみてください。

僕は若い頃に起立性低血圧で突発的なふらつきにより、地面に頭を打ち付けて痛い目をみたことがあるので、皆さんも気をつけていただければと思います。

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