痛みを理解するためのおすすめ書籍11選を一挙にご紹介します。
痛みに悩む理学療法士や患者さんは多いと思います。
そんな方々におすすめの書籍を、僕個人の感想とともにご紹介します。
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ペインリハビリテーション
こちらの書籍はかなりおすすめです。痛みの基礎がしっかり記載されています。研究報告も多く痛みの根拠も示されています。
値段もそんなに高くないですし、内容も充実しているので、この書籍を読むだけで痛みの知識はかなり身につきます。
コストパフォーマンスはかなり高いと思います。
痛み学 -臨床のためのテキスト-
こちらの書籍は、「痛み」を知るにはもうこの1冊だけでも十分といった本です。
本自体は分厚く、「痛み」の基礎中の基礎といった内容です。
今回ご紹介している書籍を総動員したような本です。
ペイン・リハビリテーションを生きて
著者は、理学療法士の江草先生と患者さんである三谷さんです。
複合性局所疼痛症候群(CRPS)と呼ばれる難治性の疼痛に悩む三谷さんと認知神経リハビリテーションを駆使して治療にあたる江草先生の実体験を記した書籍です。
疼痛のメカニズムや認知神経リハビリテーションの導入編的な治療内容もわかりやすく図を用いて解説しています。
腰痛は終わる!
こちらは、TMSジャパンの代表である長谷川淳史さんの著書です。
その他にも、腰痛は<怒り>である 普及版も出しています。
TMS理論というものを推奨しており、日本語で「緊張性筋炎症候群」と名付けられています。
「腰痛は終わる!」では、画像所見と腰痛との矛盾、腰痛診療ガイドラインについても記載されています。
腰痛は日本人が訴える症状の第1位(女性は2位)ですが、腰痛の85%は原因不明といわれています。
理学療法士なら知っておいた方が良い内容が記載されています。
サーノ博士のヒーリング・バックペイン-腰痛・肩こりの原因と治療
最近では、腰痛は心理的要因も強いといわれていますが、なんと1999年にこの本は出版されていたんですね。我々の1歩先をいっているように感じます。
簡単にいってしまえば、腰痛は心理的要因(怒り)が原因だといっています。
心理的要因が原因のすべてといわれれば、僕なんかは「嘘だろ!」と思うのですが、この本では心理的要因以外の要因も書いているので、結構説得力があります。
この本はとても勉強になりますよ。
脳で治す腰痛DVDブック
こちらは、2015年7月12日にNHKで放送された内容が書籍になったものです。
腰痛の原因は、脳にある!といった内容です。一般の方向けの書籍って感じでサラッと読めます。
この本に付いているDVDを見るだけで約60%の人の腰痛が改善したようです。すごいですね。
理学療法士の方も新しい発見がある書籍です。
「脳で治す腰痛DVDブック」の詳しい解説はこちら↓を参考にしてください。
長引く腰痛は''脳の錯覚''だった 名医が教える最新の腰痛改善・克服法
長引く腰痛は〝脳の錯覚〟だった 名医が教える最新の腰痛改善・克服法
「脳で治す腰痛DVDブック」で物足りないなという方は、こちらのほうが良いかもしれません。
腰痛診療ガイドラインをもとに「脳で治す腰痛DVDブック」をより理論立てて説明している書籍です。
長引く痛みの原因は、血管が9割
こちらは、また違った視点で疼痛に対する視野が広がった書籍です。
痛みの原因には、モヤモヤ血管が存在する!といっているのは、放射線科医の奥野先生です。
モヤモヤ血管と痛みの関係についての論文は国外でも多く発表されているようです。
さすが医師だけあって、研究報告も多く記載されており、とても勉強になりました。
今後、血管と痛みに関する新たな論文が大々的に発表されるのではないかと期待してしまいます。
人工股関節手術不要論 痛みの本当の原因は「腸腰筋症候群」
こちらは、人工股関節はまったくの間違いであると主張している鶴田先生の著書です。
「腸腰筋症候群」といわれるものが、股関節痛や腰痛のすべての原因だといっています。
この著書に書かれてる内容には賛否があるとは思います。
確かに腸腰筋が原因で腰痛や股関節痛がみられる場合もありますが、すべての原因が腸腰筋にあるわけではないです。
ただ、僕がお勧めする理由は、著書でも書かれているように痛くもない方の股関節を傷んでいるからという理由で、人工股関節に変えているケースが実際にあるからです。人工股関節置換術を施行する目的は除痛のはずですので、これでは何のために手術をしているのかわかりません。
股関節痛に苦しむ患者さんは、痛みを早く治したいと一縷の望みにかけて手術を行うかと思いますが、人工股関節置換術は脱臼などのリスクも背負うことになります。しかも、人工股関節の手術をして、痛みが治らなかったらそれこそ最悪です。
人工股関節以外の原因や治療方法があるというのを知ってもらうためのきっかけとして是非読んでみてください。
プラシーボの治癒力-心がつくる体内万能薬-
プラシーボって医療従事者なら知っている人も多いと思います。
ですが、プラシーボがどれだけ治療効果を左右するのかは知らない人も多いんじゃないかと思います。
この本は、プラシーボの秘められた治癒力を研究結果を元に解説されています。
医療従事者ならプラシーボを大いに活用したいところですね。
認知行動療法のすべてがわかる本
腰痛診療ガイドライン2012年では、慢性腰痛に対する治療で、認知行動療法はグレードAとされています。
つまり、治療効果が高く認められているということです。
腰痛だけでなく、痛みの原因が特定できないような慢性痛にも認知行動療法は効果的です。
認知行動療法の理屈は、どの本を読んでも複雑に書かれていてよくわからないんですよね。
こちらの本は、認知行動療法がめちゃくちゃわかりやすく書かれているおすすめの本です。
まとめ
気になる書籍は見つかりましたか?
痛みに関する書籍は、世の中に山ほど溢れています。今回、僕が「痛み」についていろいろ読んでみた中でおすすめの書籍をご紹介しました。
ご紹介した本のどのジャンルから読んでみても良いと思います。きっと痛みを改善するヒントが見つかるはずです。