2015年7月12日にNHKスペシャルで「腰痛・治療革命~見えてきた痛みのメカニズム」が放送され、大きな話題を集めました。
その放送された内容を書籍にしたのが、今回紹介する「脳で治す腰痛DVDブック」です。
慢性腰痛ってどういうこと?
痛みには急性痛と慢性痛があります。
参考記事)
しかし、組織の損傷がないにも関わらず、痛みが3ヶ月以上も続くことがあります。
これを慢性痛といいます。
腰痛に悩む人は全国に2800万人以上おり、この内半数が慢性の腰痛だと推定されています。
腰痛の85%は原因不明
原因が明確に特定できる腰痛は、約15%しかありません。
そのほか85%の腰痛は原因を特定できないといわれています。
ここでいう原因を特定できないものとしては、
①画像検査で異常がはっきりしない
②画像に異常があっても、腰痛との因果関係がない
③そもそも腰に異常がない
などを指します。
腰痛は安静にすれば治りにくくなる
安静は腰痛には良くないのは以前から指摘されています。
ヨーロッパの腰痛治療ガイドラインでは、「2日を超えるベッド上の安静はすべきではない」とされています。
2日以上安静臥床群に比べて、日常生活群のほうが痛みの強さも仕事の欠勤日数も少ないという結果がでています。
つまり、腰痛を発症しても無理をせず、できる範囲で動いた方が後々痛みが長引かないということです。
※注意:圧迫骨折などの場合はこの限りではないです。下手に動き回ると骨がズレちゃいますので医師の指示に従って下さい
慢性腰痛を解くカギは「DLPFC」にある
この本では、痛みを解くカギは「DLPFC」にあると紹介されています。
「DLPFC」とは、大脳前頭葉にある背外側前頭前野のことです。
背外側前頭前野の役割
問題解決や意思決定などの際に働く場所です。
腰痛患者さんでは、この背外側前頭前野の活動が極端に低下していることがわかっています。
始めに痛みを感じると、背外側前頭前野が痛みを抑えようと活動します。
つまり、負の感情(嫌な記憶)を抑えようとしてくれます。
しかし、だんだん背外側前頭前野がヘトヘトになってきます。
すると、痛みを抑える機能が失われ、痛みの興奮が長引いてしまいます。
スポンサーリンク
「脳で治す腰痛DVDブック」の効果とは
この本で紹介されている方法を実行すると、約60%の人の腰痛が改善したそうです。
これは、すごい効果ですね。
どのような方法で腰痛を治していくのか?
①映像を見る
②背中を反らす
③認知行動療法
となっています。
まとめ
長い間腰痛に悩んでいる人は是非読んでみてください。
そして映像を観て、効果のほどを実感してもらえればと思います。