皆さんはテーラーメイド医療という言葉をご存知でしょうか?
近年、理学療法士もエビデンスなどの重要性が言われていますが、やはり個別医療ですので患者さんそれぞれにあった治療法を考えていくことも大切なんじゃないかと思っています。
スポンサーリンク
テーラーメイド医療とは
患者さん個人に合わせた最適な医療を提供することをテーラーメイド医療といいます。
このテーラーメイド医療というのは、遺伝子診断から得られる遺伝子情報に基づいて、最適な治療方法を選択する治療方法のことをいいます。
テーラーメイド医療は、個別化医療ともいいます。つまりオーダーメイドな医療ということです。
理学療法士は標準化治療が求められている
テーラーメイド医療とは対照的なのが標準化治療です。
標準化治療とは、疾患や症状から治療方法が選択されます。
標準化治療の良いところは、誰がその治療方法を選択しても一定の効果が得られるというところです。
理学療法士の世界は、技術職でもありますので新人とベテランを比べると、当然経験豊富なベテランのほうが治療効果は得られやすいです。
患者さんからすれば、当然ベテランの理学療法士に診てみらったほうが良いということになります。
理学療法はエビデンス(科学的根拠)が不十分といわれているところがあり、治療効果のでない場合には、診療報酬の単位数がカットされる時代になってきました。
スポンサーリンク
理学療法はオーダーメイド
一定の治療効果を出すためには、理学療法士も標準化治療を求める必要があります。
しかし、標準化治療は同じ疾患や症状であっても効果に個人差があります。
つまり、効果がでる人、でない人が現れる場合があります。
理学療法士は疾患に対して直接アプローチをする訳ではなく、疾患からくる症状を改善し、生活しやすくするのが主な目的です。
同じ病名でも、病状がちょっとずつ違いますので、能力的な予後も違ってきます。
症状には痛みや関節運動の制限、筋力の低下などがありますが、それらを改善するには適切な方法と負荷量が大切です。
当然、若い人と高齢者の負荷量は違ってきます。もちろん男女でも差があります。
身長や体重、生活歴なども治療方法が変わります。他にはやる気がある・なしなどの精神的な要素でも負荷量の調整が必要になります。
このように理学療法の治療効果には個人因子も含まれるため、標準化治療のみでは最適な治療とはいえないところがあります。
理学療法ではこの治療方法を選択すれば必ず効果がありますよ。というのは難しいということです。
理学療法士は、直接患者さんと触れ合う仕事です。
患者さんが目の前にいるのであれば、常に目の前の患者さんに最適な治療方法を選択するのが良い治療方法です。
つまり、理学療法はオーダーメイドです。
まとめ
理学療法士も標準化治療を求めることは大切ですが、目の前の患者さんに合った最適な治療方法を選択するオーダーメイドの視点も大切です。