機能的自立度評価法(Functional Independence Measure:FIM)の問題解決の項目について詳しく解説します。
スポンサーリンク
問題解決の定義
生活に即した問題にどう対応するかを評価します。
問題解決で見ておくポイント
金銭的、社会的、個人的な出来事に関して、
合理的、かつ安全に、タイミングよく決断できているかをみます。
など
※注意
勉強や専門知識のいる「問題解決」は含みません。
また、必ずしも自分で行う必要はなく、人に頼むことで解決できていれば問題はありません。
日常生活の即した問題とは
●自分の生活上で出会う問題
●病棟内での転倒、誤嚥の予防などに配慮する能力
●金銭や薬を管理する能力
など
問題解決の採点方法
点 | 介助量 | ||
介助者なし | 7 | 完全自立 | 0% |
6 | 修正自立 | 0% | |
介助者必要 | 5 | 監視・準備 | 0% |
<10% | |||
4 | 最小介助 | <25% | |
3 | 中等度介助 | <50% | |
2 | 最大介助 | <75% | |
1 | 全介助 | ≧75% |
自立(7点)、修正自立(6点)
まずは複雑な問題の解決は可能かをみます。
無理なく可能であれば7点となり、時間がかかる、慣れない状況で多少の困難が生じるなら6点となります。
複雑な問題解決は困難な場合は、簡単な問題解決の能力を5~1点で採点します。
複雑な問題とは
●退院後の生活に対する問題
●金銭管理(入院会計 など)
●薬の管理
●対人トラブル
など
簡単な問題とは
●移乗の際、転倒の危険があるので人を呼ぶ
●必要時にトイレの介助を頼む
●一人で歩行すると転倒することがわかる
●ゆっくり食べないと誤嚥することがわかる
●ベッドは排泄する場でないことがわかる
●お茶をこぼしたときに処理を頼む
など
問題解決の5~1点とは
簡単な問題の解決に手助けが必要なのか、その割合で採点します。
例えば、
歩行が自立していない患者さんが、スタッフを呼び監視を頼む頻度が2/5回である → 2点