機能的自立度評価法(Functional Independence Measure:FIM)の更衣(上半身)の項目について詳しく解説します。
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更衣(上半身)の定義
腰より上の衣服の着脱を評価します。
※以下の内容も更衣に含まれます
●衣服を取り出して準備をする、または衣服をしまう
●義肢または装具の着脱
※以下の内容は更衣に含まれません
●入浴前後の更衣(特殊な状況であるため)
更衣(上半身)の採点方法
点 | 介助量 | ||
介助者なし | 7 | 完全自立 | 0% |
6 | 修正自立 | 0% | |
介助者必要 | 5 | 監視・準備 | 0% |
4 | 最小介助 | <25% | |
3 | 中等度介助 | <50% | |
2 | 最大介助 | <75% | |
1 | 全介助 | ≧75% |
準備も含めてすべて自分で行っていれば7点となります。
自助具を使用したり、時間を要している場合は6点となります。
更衣(上半身)の準備(5点以下)とは
自分で衣服の装着ができても、タンスから衣服を取り出す、または衣服をしまうなどを他の人にしてもらっている場合は5点となります。
意外かもしれませんが、装具を準備し、装着にたとえ介助を要しても5点までしか点数は下がりません。(更衣の主な動作ではないので)
腰より上の装具といえば、胸腰部のコルセットまたは頸部のネックカラーなどになります。
更衣(上半身)の介助(4~1点)
病院用寝間着を着ている人はすでに1点と採点されます。
かぶりシャツ、前開きシャツで動作を4つに分解し、何割できているかで採点します。
かぶりシャツ
①片腕を通す
②頭からかぶる
③もう片腕を通す
④引き下ろす
前開きシャツ
①片腕から通す
②背中から服を回す
③もう片腕を通す
④ボタンをとめる
例えば・・・
かぶりシャツで4つのうち1つに介助を要していれば1/4=25%であり、4点となります。