- マイクロカレント(Microcurrent:MCR )
- MES(microcurrent electrical stimulation)
は同じ意味で使われている。
マイクロカレントは、生体電流と同じレベルのごく弱い電流。
人間のからだは細胞が傷ついたときに「損傷電流」という弱い電流を流して、傷ついた組織を修復する。
マイクロカレントは、その損傷電流とよく似た弱い電流を人工的に流すことで、傷ついた組織の修復を早めようとするもの。
低周波が皮膚にピリピリした刺激を与えるのに対し、マイクロカレントは極めて弱い電流なのでほとんど刺激を感じない。
マイクロカレントは、μA(マイクロアンペア)という単位の極めて弱い電流を使う治療法。低周波治療などに用いられる電流の単位がA(アンペア)であるのに対し、マイクロカレントで使用されるのは、μA(マイクロアンペア)で、1Aのわずか100万分の1程度の強さしかなく、触ってもほとんど刺激を感じない。
マイクロカレントは、肉離れや打撲、捻挫、骨折といった症状の回復のサポートが期待される。
ピリピリとした刺激のある低周波は、炎症を起こして熱を持っている場所には使えないが、マイクロカレントであればケガの一歩手前で違和感がある段階から急な痛みまで幅広く使用できる。
組織にマイクロカレントを流すと細胞内のミトコンドリアが活性され、ATP(ア デノシン三リン酸)の生成がより促進される。
ATPは、体にとって必要なエネルギー源で、傷ついた組織の修復にもATPが利用される。
マイクロカレントでATP産生を促進すると、傷ついた組織の回復がより早くなる。
研究など
https://vth-tottori-u.jp/wp-content/uploads/2016/06/topics.vol_.50.pdf
参考書籍
- エビデンスから身につける物理療法 第2版 (PT・OTビジュアルテキスト)
- 物理療法学 (Crosslink 理学療法学テキスト)
- 物理療法学 第6版 (標準理学療法学専門分野)
- 臨床現場における経皮的神経電気刺激療法TENSによる40疾患への応用