僕は行き詰まったり、停滞してると感じるときはいつも本を読んでます。何かヒントにならないかなぁと模索する感じで。
そして、読んでみた本がこちら。
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「言葉にできる」ことの重要性
最近だとSNSやブログで自分の思いを綴る人が増えてきています。
誰かに「何か」を発信したい・伝えたい人は多いでしょうが、一方で思考を言葉にすることが目的の人も一定数いるのではないでしょうか。僕がTwitterやブログで発信している動機はどちらかと言えば後者の要素が強いです。
頭に浮かんだモヤモヤした気持ちや考えを、Twitterやブログを通して外化させているのです。
特に"気持ち"みたいなものは実に曖昧で、繊細です。
その曖昧で繊細は気持ちを、できるだけ間違いのないように言葉で表現することで、偽りない自分になれるんじゃないかと思っています。
「内なる言葉」とは?
本書で度々「内なる言葉」というフレーズが出てくるので簡単に紹介しておきます。
言葉には「外に向かう言葉」と「内なる言葉」があります。
外に向かう言葉とは、一般的な他者とのコミュニケーションを取ることを言います。
一方「内なる言葉」とは、
物事は考えたり、感じたりする時に、無意識のうちに頭ん中で発している言葉。
のことです。
別の似た言い方では、セルフコミュニケーションや自己との対話などがこれに近いでしょうか。
生きていれば幸せな出来事や色んな困難に直面するのですが、そんなときただ「良かった」「悪かった」と多くの感情を省略しただけの感想ではなく、
「何がどう良かったのか」「なぜそれをしたかったのか?」「結果どうしたかったのか?」を具体的に言葉にできれば、それが武器になるという内容です。
実際、他者に商品の魅力を伝えるとき、商品のハイスペックさを説明するよりも、自分はなぜそれを本気で良いと思ったのか、どんな感情を持ったかを熱弁したほうが相手の感情を揺さぶることがよくあります。
日常でいろんな出来事があると思いますが、一つずつ言葉に変換してみると良いです。
悲しいことが起きた時、何を感じているのか。
楽しいことが起きた時、何を感じているのか。
過去を振り返る時、何を感じているのか。
未来を思う時、何を感じているのか。
困難に直面した時、何を感じているのか。
成功を収めた時、何を感じているのか。
仲間が困っている時、何を感じているのか。
仲間が成功を収めた時、何を感じているのか。
思考を整理する方法
毎日悩みがある人は、毎日同じことを考えてたりします。今悩んでいることは実は昨日も同じことで悩んでいることに気づくはずです。
「会議のプレゼンの内容これで良いかな。」とか「デートに誘って嫌われないかな。」とかを永遠悩んでいるわけです。考えているというより、もはや思い出しているといった感じじゃないでしょうか。
悩みが毎日尽きない人こそ、本書で紹介されている思考法を試してみてはどうかを思います。
「T字型思考法」
まずは、「内なる言葉」を書き出し、以下の3つを自問自動して思考を整理、飛躍させていきます。
・なぜ?
・それで?
・本当に?
「なぜ?」で考えを深めていき、「それで?」で考えを進めていく。「本当に?」で考えを戻す(自分の考えに疑問を持つ)のです。
例えば、「これからどう生きていきたい」かを内なる言葉で「仕事で成功する」という言葉が出てきたとき。
なぜ? | 出世したい、周りから評価されたい、打ち込めることを見つけたい |
それで? | 社会貢献したい、家族を楽にさせたい、もっと良い仕事を見つけたい |
本当に? | とはいえ自分の時間も大切にしたい、仕事だけじゃなく家庭も大事にしたい |
これらを繰り返しているうちにほぼ無意識に自己の多様な価値観が形成されます。
日頃から課題意識をもっていると情報の感度が高まり、ふとしたときに有益な情報を得ることがあります。
このような求めずして思わぬ発見をする能力のことを「セレンディピティ」というそうです。つまり自分に興味があるテーマの情報を潜在的に求めるようになるのです。
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相手の心へ響く言葉の使い方
「外へ向かう言葉」を上手く使えば、「内なる言葉」もより際立つという話です。
ブログをやってる僕も、是非活用したいスキルが本書でまとめられていました。
・たとえる(比喩・擬人化)
・繰り返す(反復)
・ギャップをつくる(対比)
・言いきる(断言)
・感じる言葉を使う(呼びかけ)(誇張・擬態)
こちらも参考になる内容です。
・たった一人に伝わればいい(ターゲッティング)
・常套句を排除する
・一文字でも減らす
・きちんと書いて口にする(リズムの重要性)
・動詞にこだわる(文章に躍動感を持たせる)
・新しい文脈をつくる(意味の発明)
・似て非なる言葉を区別する(意味の解像度を上げる)
ブログをしている僕の悩みでもありますが、全く語彙力がなくて困っています。言葉のボキャブラリーが少なすぎるんですよね。
語彙力に悩んでいる人は多いと思うのですが、たった一つ気を付けるとしたら動詞にこだわること。本書を読んでそう感じたのです。
なので、僕はスマホにこちらで他に表現の仕方はないかを探すことにしました。これで一気に文章に躍動感が出るはず!
以上、簡単な書評でした。
ページ数は255ページ。それこそリズム良くサクサク読めるので、是非手に取ってみてください。