教育

「教育」ど素人の理学療法士が後輩指導などできるのか?何を教えるべきか

投稿日:2017年4月12日 更新日:

理学療法士8年目のかずぼーです。

これくらいの経験年数になると、後輩指導を任されることが多くなってきました。

全国の理学療法士の数も年々増えていますので、若い世代の人が圧倒的に多くなってきましたね。

 

あなたの職場にも、若くて活気ある新人さんが入職してきたのではないでしょうか?

 

理学療法士は障害をもった方のリハビリをする専門家ですが、並行して後輩指導も業務のウエイトを大きく占めている場合もあります。

一昔前だと、理学療法士の実習で身が滅びるのではないかと思うほど過酷な実習を過ごした人も多いはずです。

今でもそんな実習地はありますけどね。

 

なんで学ぶのに、わざわざ過酷にする必要があるのかって疑問しかなかったのですが、つまりはですね。

(僕も含めて)理学療法士は教育者としては、ど素人だからそうなるんだという話です。

僕も後輩指導を任されたりしますが、そんなど素人が後輩指導などできるのかと思い始めました。

 

そこで、こちら↓の書籍を読んでみて感銘を受けたことをここで紹介したいと思います。

 

教育経済学は日本ではあまり知られていませんが、アメリカでは盛んな分野です。

理学療法士が好きなエビデンスを、教育でもちゃんと出していこうというものです。

この書籍は、データを元に理論的に根拠ある説明がされていたのでとても勉強になりました。

売れてるだけあってさすがに良書でしたので、是非読んでみてください。

 

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褒めるときはインプットした結果を褒めること

アメリカの教育経済学の研究で、子供の学力を上げる効果があるのはどちらかの実験結果があります。

 

「テストで良い点を取ればご褒美」

「本を読んだらご褒美」

 

結論から言うと、「本を読んだらご褒美」のほうがその後の成績が良かったという結果でした。

両者の褒め方の違いは、前者はアウトプットの結果を、後者はインプットした結果を褒めているのです。

なぜ、インプットした結果を褒めると良いのか

大事なのは、成果を出すためにその後何をすれば良いのかを明確にすることなんです。

アウトプットした結果を褒めた場合、何をしたら結果が良かったのかがわかりません。

たまたま結果が良かっただけの場合もありますのでね。

 

一方、本を読んだらご褒美がもらえた人は、本を読むことが結果に繋がることを感じることができています。

つまり、何をどう学んでいけば良いのかを指導することが良い教育ということになります。

 

具体的には・・・

例えば脳卒中の歩行を勉強したいと相談を受けた場合は、

「この参考書に載ってることを勉強した」

「この人の考え方を自分は参考にした」

「自分はこのように思考を整理している」

といった感じで、指導者はどのようにインプットをしているのかを教えるべきです。

褒めまくれば成長するのか?

自尊心が高いほど、どの課題においても成績が良いとの相関性はありますが、自尊心はあくまでも結果にすぎないとの研究結果があります。

 

要するに、成績が良いから自尊心が高いのであって、

成績が悪い人が自尊心を高めれば成績が良くなるわけではないということです。

 

自尊心を高める手っ取り早い方法は、褒めちぎることなのですが、上記のように自尊心を高めただけでは成績は良くなりません。

それどころか、成績が悪いのに「あ、褒められた、このままで良いのか」と胡座をかく可能性のほうが大いにあり得るわけです。

不必要に自尊心を傷つけるべきではない

しかしながら、自尊心はある程度に保持しておかなければ、無意味な無力感に苛まれ、やる気自体を損ねてしまいます。

やる気の減退は、行動力の欠如を招きます。

 

後輩がある課題に失敗したとします。

「君はここができていない」などと、後輩自身が結果を見ただけで失敗したと判断できるようなことを、指導者がいちいち再発言する必要はどこにもないわけです。

これ、結構言ってしまいがちですので、注意したいところです。

そんなありがた迷惑はご指摘は、後輩の自尊心を損なわせるのには十分なほど不利益は発言だということを肝に銘じておいたほうがよいでしょう。

言わなきゃわからないと思って指摘しているかもしれませんが、本当に教えないといけないのは何をどうしたら良いのかなんです。

こうすれば、良い結果が得られるよ。」と。

これは前述したインプットの方法を教えることと同じです。

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最初に身につけるべきは「忍耐力」と「継続力」

生まれ持ったIQのことを認知能力と呼び、IQが高いほど成績が良いのはなんとなくわかると思います。

ですが、認知能力を高めて成績が良いのは概ね8歳までで、その後の成績に大きく影響するのは非認知能力といわれています。

非認知能力とは、「忍耐力」や「計画性」、「意欲」など生きていくための能力のことで、目に見えて表されるものではありません。

ただ、教育経済学では自制心とやり抜く力を数字で表そうとした実験があります。

このどちらも数値が高いほど、その後どの課題においても成績が良かったという結果でした。

つまり、教育の手が離れても高い水準で課題を遂行できる力が身についているということを示しています。

自制心とは「忍耐力」のこと、やり抜く力は「継続力」のことを指しています。

この力は成人後でも可塑性のあるものといわれています。

この2つの力は、いわば技能を取得するための土台となる筋力や基礎体力みたいなものです。

 

僕自身も、社会人1年目の頃は相当なシゴキに合ったので、多少なりともこれらの重要性を認識しています。

参考記事)

新社会人になる理学・作業療法士へ。1年目にどれだけ頑張れるかが最重要!

「忍耐力」と「継続力」を鍛えるには

ただ、しごけばこの力が身につくわけではないとは個人的に思います。

無意味なしんどさは、やる気減退、よって行動力の欠如につながりますからね。

指導者にできることは、これまでに学んできた思考過程やとってきた行動を後輩に教え、共に考え、それを継続することではないかと思います。

それには指導者も相当な忍耐力と継続力がいるわけです。

まとめ

指導者は、後輩の何ができたかの行動に目がいきがちですが、そこは重要じゃありません。

後輩が結果から何を学んだのか、学ぶことを継続できるかが重要になります。

 

指導者がすることを整理すると・・・

・インプットの方法を教え、インプットの結果を褒める。

・褒めまくる必要はないが、不必要に自尊心を傷つけるべきではない。

・後輩には、学習の土台となる「忍耐力」と「継続力」を身につけてもらう。

 

ご紹介した書籍:「学力」の経済学

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