たまにはおもしろい小説でも紹介しようと思います。
最近は、ブログに集中しているので小説を全然読んでなかったのですが、たまには小説を読みたいなぁと思って読んだのが「君の膵臓をたべたい」でした。
作者は、住野よるさんです。
性別や年齢などははっきりしたのが見つからなかったので、正直なところわかりません。
この「君の膵臓をたべたい」がデビュー作で、2016年の本屋大賞にノミネートされ、本もかなり売れているみたいです。
奇妙なタイトルだなぁと思うかもしれませんね。
君の膵臓を食べたいというのは、君みたいになりたかったという意味合いで使われているんです。
皆んな他人を羨ましく思ったりするかもしれないけど、眩しく見える人も実は悩みを抱えてたり、辛いことがあったりするんですよね。
読み進めるにつれて面白くなり、ラストは泣けるほどでした。
一度読んでみてほしいなと思います。
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登場人と物語の流れ
主な登場人は、桜良(さくら)と、【根暗】や【地味】などと呼ばれている男の子の日常を描いた物語です。
二人は同じ学校に通っていて、そのキャラクターは真逆です。
【根暗】や【地味】と言われている男の子はその通り感情を表に出さない人、桜良は天孫爛漫な性格で、クラスでも人気者の周囲の人を惹きつける魅力を持った女の子です。
そんな桜良に襲った悲劇が膵臓の病でした。
物語りとしては、二人の仲睦まじい出来事が中心なんですが、今ある日常こそがホントに幸せなんだなぁと思わされた物語でした。
あなたなら、余命宣告を受けたらどのように余生を過ごそうと思いますか?
人生を悔いのないように精一杯過ごそうとしますか?
ホントの幸せって、実は日常の中にあるんだなぁとこの小説を読んで思いました。
「残りの人生がもうこれだけしかない」って宣告されてからそのことに気がつくのかもしれません。
余命を宣告された本人はもちろん辛いでしょうが、周りの人も辛いですよね。
でも、周りが思っているほど案外本人はいつまでも思いつめてはいなくて、どこかのタイミングで心の準備が出来ていたりするんですよね。むしろ周りが変な気を使っていることってあるんじゃないかと思います。
極論、皆んないつかは死にます。言い方は良くないかもしれませんが、早かれ遅かれです。
もしかしたら明日死ぬかもしれません。
なのに、なぜ病気や余命宣告を受けた人には悔いのないように、と周りがジタバタするのでしょうか。
皆んな、明日が必ずしも今日と変わらず生きていられると保証されている訳ではないのに。
美味しそうに、フォークに刺さったチョコレートケーキを頬張る彼女は、やはりもうすぐ死ぬ人間になんて見えなかった。
気づく。
全ての人間が、いつか死ぬようになんて見えないってことに。僕も、犯人に殺された人も、彼女も、昨日まで生きていた。死ぬ素振りなんて見せずに生きていた。そうか、それが、誰の今日の価値も同じということなのかもしれない。
引用)本書より
病気になったからといって、特別な人間になったわけじゃないんですよね。
やっぱり普通が一番いい
僕も怪我をして入院したことありますが、やっぱり普通が一番良いんです。
いつも通りに普通に接してくれる人が一番落ち着くんです。
病気になったからといって特別扱いはされたくないんですよね。
皆んな仕事や人間関係で悩んだりすることもあると思いますけど、それは幸せなことですよ。
病気になってから、そのことに気づく人が多いんですよね。
君の膵臓をたべたい
文章構成は、僕好みの書き方で非常に読みやすかったです。
ラストは、「えーそうなるの!?」って思いましたが、ネタばれするから詳しくは言えないけど作者のメッセージを強く感じました。
幸せって、すぐ近くにあるんだって気づかせてくれる作品です。