今回は、理学療法士の実習生に向けて大切なことをお伝えします。
理学療法士の実習では、指導者から厳しく指導されることもあると思います。
そんな実習において自信をなくし、これから理学療法士としてちゃんとやっていけるのかなぁと思っている人もいるのではないかと思い、この記事を書いてみることにしました。
理学療法士の実習生に求められるものとしては、知識や技術、それから考察力とか、他にもいろいろあるかと思います。
どれも大事なことですが、あえて1番を挙げるとするなら、それは行動力です!
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ネガティブな感情は、思考によって生まれる
実習ではどうも上手くいかないなぁと落ち込んでいる人もいるかと思いますが、それは幻想です。
上手くいっていないと、あなたが勝手に思っているだけで、そのようなネガティブな感情に左右されて、行動に移すことができていないとすれば、非常にもったいないことです。
「悲しいから泣くのではない、泣くから悲しいのだ」
これは、アメリカのウィリアム・ジェームズとデンマークのカール・ランゲが提唱した有名な言葉ですが、皆さんも一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?
僕自身、実は最近までこの言葉の意味がよくわからなかったんですね。
「いや、いや、悲しい感情があるから、泣くんだよ」と思っていました。
ところが、あることを置き去りにして考えていたことに気づき、この言葉の意味を理解することができたのです。
置き去りにしてこと。それは「思考」です。
思考とは、「経験や知識をもとにあれこれと頭を巡らすこと」とされています。
つまり、思考は、これまでの経験によって構築されるものです。
どういうことかというと、例えば子供の頃、木の上から落ちて痛い思いをしたことがあれば、それは嫌な経験として残ります。
次は、木に登らないようにしようとか注意して登ろうと思考を巡らすはずです。
つまり、経験があってどんどん思考が構築・変化していくのです。
感情が先か?行動が先か?「吊り橋効果を」例に
吊り橋効果というのを聞いたことがある人も多いと思います。
吊り橋効果とは、ドキドキした身体反応の原因が、吊り橋を渡る恐怖感から隣の異性への好意へとすり替わってしまう現象のことをいいます。
ドキドキという身体反応の原因は、それが恐怖によるものなのか、異性への好意によるものなのかは、実は吊り橋を渡った行動の後付けなのです。
つまり、行動が感情を決定づけているのです。
他の例を挙げると、大舞台において初めてのプレゼンテーションでは、鼓動が高鳴りドキドキしますよね。
人によっては、人前に出ることで緊張していると感じる人もいれば、晴れ舞台で興奮していると感じる人もいます。
このような感情は、思考に影響されるのですが、後者のようなポジティブな思考は成功経験によって構築されていきます。
つまり、行動、行動、行動・・・の結果、成功回数が増え、ポジティブな思考が出来上がっていくのです。
失敗したことがない人は、成功もしない!
何かの行動を起こした場合、当然失敗することもあります。
特に、初めての経験では、失敗するのは当たり前のことです。
行動を起こさない人は、失敗をすることはないでしょう。
ただし、成功することもありません。
実習がうまくいく人は例外なく行動力が違います。
学校の成績はイマイチなのに、実習が上手くいく人っていますよね。いるんですよ。
知識がないためか、行動力でカバーしようとしているのかはわかりません。
あれこれと動き回るため、失敗することも多いです。
でも、彼ら・彼女らは失敗を糧と捉えて、何度失敗しても、次の行動をとっています。
何度も何度も失敗するうちに、やがて上手くいく方法を身につけていきます。
そして、成功経験を積むことで、「やればできる」というポジティブな思考が構築されていきます。
行動力が欠落した人は、経験を積むことができず、しかもちょっと失敗したら凹んで「やっぱり上手くいかないなぁ~」とネガティブな思考から行動に移すことができず、益々悪循環に陥ってしまいます。
学生の間で、どれだけ成績が良かろうが、実習においてはほとんど通用しないものです。(元々整体とかやってたら別ですが・・・)
なぜかというと、圧倒的に経験値が足りないからです。
学校で学んだ知識と臨床とのギャップに戸惑って動けなくなっているようでは、得るものも少なくなってしまいます。
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思考や感情を変化させる簡単な方法は「姿勢を正すこと」
皆さんも経験があるかもしれませんが、何か欝々とした気分のときに、カラオケで思いっきり明るい曲を歌うと気持ちがスッキリしますよね。
逆にしんみりした曲を歌うと、感動して涙が出るときもあるかと思います。
つまり、行動があなたの思考を左右し、感情を作り出すのです。
ただ、いきなり思考や感情を変えることは難しいと思います。
最も簡単な方法は、姿勢を正すことです。
実際、肩や背中をほぐしリラックスした姿勢で不快感を覚えるのは難しいですし、しかめっ面をしながら上機嫌になるのもまた難しいはずです。
心と身体は密接に関係しています。
気持ちが変わるから行動が変わるのではなく、行動があなたの気持ちを変化させるのです。
何か欝々とした気分になったときは、無理やりにでも大きな声で発言したり、大きな身振りをしてみてください。
間違いなく気持ちに変化が表れます。
パワーポーズで相手の見方も変わる
先ほど姿勢を変えることで、思考や感情も変化すると言いましたが、実は相手からの見方も変わります。
パワーポーズとは、「勝利と優位のポーズ」といわれ、身体を大きく広げるポーズのことをいいます。
上の写真のように、めいっぱいのスペースを使ったパワーポーズをとる人のことを誰もおどおどした人とは考えないでしょう。
きっと、堂々として頼り甲斐があるなどと思うはずです。
このように行動を変えることで、自分自身の思考や感情を変えるだけでなく、相手からの印象も変えることができるのです。
悩むなら、次はどういう行動をとるかを考えること
悩みって生きてるうちに数えきれないほどあると思いますが、悩むことは決して悪いことではないです。
むしろ成長への糧として大事なことです。
ただ、悩みに苛まれて動けなくなっているようではもったいないなと僕は思うわけです。
実習生の話に戻りますが、実習生は課題レポートに追われ、徹夜でパソコンを操作している人も多いかと思います。
そんなとき、考えがまとまらずフリーズ(パソコンを打つ手が止まる)してしまうことがあるのではないでしょうか。
パソコンの前でフリーズしたなら、わからないことを具体化させて、次の日に指導者に教えをもらう行動をとったほうが良いかと思います。そのほうが、指導者も具体的なアドバイスをしやすくなります。
それでも「なにが、わからないだ!自分で調べてこい!」とかいう指導者がいたとすれば、ハズレの指導者に当たってしまったと思いますので、僕に連絡していただければ、いくらでもできる限りの助言を差し上げます。(^^)
まとめ
長くなってしまいましたが、実習ってみんなうまくいかないものですよね~。
そんな僕も実習は、泣きそうなくらい辛かったですよ。
冒頭でも書いてますが、実習で自信をなくしてしまった人が身につけるべきは、知識でも技術でもなく、行動力です!
悩みって、悩んでも解決しないんですよね。
何かアクションを起こさないと前には進めないんですよ。
つまりは、行動、行動、行動・・・ですよ!
自信は後から勝手についてくるものですので、負けずに行動し続けてほしいと思い、実習生にエールを送ります。