今、僕は理学療法士8年目になります。
仕事をする上で、リハビリのことを知る上で、新人の頃からここに至るまでに心得てきたことを記しておきたいと思います。
僕の新人時代を思い返してみると、同期と比べてみても、仕事の飲み込みは遅く、要領も出来も悪いほうでした。
加えて、リハビリ関連の知識もないほうだったので、症例発表ではコテンパンに言われて凹みまくってました。
少しでもそんな自分を打破したくて、以下に記したことをずっと愚直にやってきました。
ありがたいことに、今では後輩に仕事のことやリハビリのことを教えたり、相談に乗ることも増えてきました。
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成功している人の真似をする
パナソニック創業者の松下幸之助さんのある有名な言葉があります。
「うまくやっている人は、なぜうまくやれているのか?
それは、うまくやれるようにやっているからだ。
ダメになる人は、なぜダメになっているのか?
それは、ダメになるようにやっているからだ。」
一見当たり前のことが書かれていますが、実は当たり前のことを当たり前にすることって意外とできていないんですよね。
どこかで、「真似なんかしててもつまらない、自分の味を出すんだ」なんて思って、狭い視野、少ない知識で考えてしまうことって多いんですよ。
ですが、一番早くその道を極めようと思えば、もう成功している人の真似をすることなんです。
自己流を披露するのは、基本中の基本ができてからにしたほうが賢明です。
成功する人には、成功するための原理原則があります。
「期日は守る」「説明がうまい」など常に成果の出る行動をしています。
なりたい先輩を見つける
成功している人の真似をするというと、雇われ療法士としては、現実味がないかもしれませんね。
新人療法士は、いろんな先輩から指導されて知識・技術の底上げがされていくと思います。
先輩療法士によっては考え方や治療方法など大事にしてるものは様々で、「理論が破綻してるし、なんか自分と考え方が合わないな」ってこともよくあります。
そのような先輩から指導を受けても反発心が芽生えるだけで、そこでのディスカッションは不毛以外の何者でもありません。
それよりも、
「この人の考え方は納得できる」
「共感できる」
「いろんな発見がある」
と思わせてくれる先輩を見つけることです。
そういった先輩を数名見つけて、困ったときに相談へいき、その先輩の考え方、治療方法などを真似てみましょう。
ちなみに、僕が真似をしていたのが以前勤めていた上司でした。
その上司の考え方、話し方、そしてリハビリ方法をこっそり真似ていました。
その上司の真似をひたすら繰り返していくうちに、「上司だったらこう考えるだろな」ってことがわかるようになってきます。
実際、相談に行ってみると、やはり意見が合致するわけです。
日々そうしたことを繰り返していくことで、療法士としてどんどん成長していくのです。
臨床で疑問に思ったことはすぐに調べる
これは、今後成長していくかどうかの分かれ道になるくらい重要なことです。
冒頭でも書きましたが、僕が新人の頃は出来が悪いほうでしたので、臨床駆け出しの頃はわからないことだらけで、日々不安が付きまといました。
ほんと毎日怯えて過ごしていたくらい不安でした。
あるとき、なぜ不安なのか考えてみると、わからないことが多いから不安なんだと気付いたんです。
そこで、とりあえずわからないことを一つ調べてみることにしました。
思い返せば「胃ろうって何?」って疑問に思って調べてみたのを覚えています。
(ねっ、こんなことも知らない新人だったんですよ。)
すると、疑問が解決してスッと不安が消えた感覚がありました。
そこから、臨床で疑問に思ったことを片っ端からメモに残して、家に帰って一つずつ調べる作業を繰り返しました。
いっぺんに調べることはできないので、一つずつ調べていきました。
ほとんどの疑問が解消された時に、同時に不安もかなり軽減されていました。
むしろ、自信すら出てきたくらいです。
ただ、臨床はそう甘くはなくて、また新たな疑問が出てきます。
なので、疑問が蓄積される前に、すぐに調べて解消する癖を身につけておけば、いつでも自信をもって患者さんの前に立つことができるようになります。
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アウトプットしてこそ意味がある
新人療法士は、誰かに教えるよりも、教えてもらうことのほうが圧倒的に多いと思います。
ただ、教えてもらったことでも、自分で調べたことでもいいので、すぐにアウトプットしてみてください。
つまり、誰かに説明してみたり、実際に行動してみるのです。
そうすると、それが良かったのか、悪かったのかが相手からの反応でわかります。
もし、悪かったのであれば、その原因を分析してやり方を変えればいいのです。
インプットは全てアウトプットのための材料に過ぎないのです。
アウトプットしてみて、そこから本当に何が不足していたのかが見えてきます。
端的に説明することを常に意識しておく
僕は新人の頃から、説明下手で余計なことばかり話していました。
先輩や上司から「何が言いたいのかかわからない!」とよく注意されていました。
「端的に言ってもらえる?」とよく言われていたのを覚えています。
まず、話すときは論点は何かを明確にした上で、話を展開する癖を身につけておいたほうが良いでしょう。
僕自身、話す前に「結局何が言いたいの?」と自問自答してから話し出すことを意識していました。
今もこのことを忘れるとダラダラ話してしまう性格が出てしまいますので、やはり意識しておくことは必要なんだと思います。
まとめ
今回は、これから療法士として、社会人として学んでいくための基礎の部分の話でした。
新人療法士は、慣れない環境でわからないことも多くて、不安が付きまとうかもしれません。
最初は仕方ないと思います。僕もそうでしたのでね。
いきなり、飛躍的に成長するなんてことはなくて、日々コツコツ努力を積み重ねていくことで、何年かすると成長したんだなって実感できるようになるものです。