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形態測定の意義・目的。四肢長・周径の注意点と測定方法も詳しく解説

形態測定の意義・目的。四肢長・周径の注意点と測定方法も詳しく解説

理学・作業療法士がリハビリの際によく行う評価の一つに形態測定があります。

この検査は身体測定ともいわれ、身体各部の太さ、長さ、重さを測定する検査になります。

ここでは、リハビリでよく行う形態測定について詳しく解説しています。

 

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形態測定の項目

形態測定には、以下の項目があります。

・身長

・体重

・体格指数

・四肢長

・周径

・その他(指極、頭囲、胸囲、腹囲、座高、姿勢など)

 

身長は身長計を用いて測定します。身長は学生時代に測定したのを覚えている人も多いでしょう。

体重は体重計を用いて測定します。こちらは日常的に測ることもあるかと思います。

 

体格指数としてよく用いられるものとして、BMI(Body Mass Index)があります。

身長と体重を用いて以下の数式に当てはめ、肥満度を表すこともできます。

BMI = 体重(kg) ÷ 身長(m) ÷ 身長(m) 

20未満 やせ型
20~22 普通
24~26.4 やや肥満
26.4以上 肥満

この指数は、体脂肪率との相関性が高いともいわれています。

形態測定の意義・目的

形態測定の各項目ごとに、その意義と目的を記載しています。

身長

義足の長さの選定。

または装具、杖などの福祉用具の選定の際に用いられます。

体重

栄養状況の指標、または内科疾患による浮腫の増悪、部分荷重時の指標として用いられます。

体格指数

肥満度をみています。

四肢長

・左右の四肢長の比較

・骨折の転位

・骨盤の傾斜と腰椎の湾曲

・肘、股、膝関節の関節拘縮

・切断肢の長さを知る

・仮性延長や仮性短縮を知る

※仮性延長とは、股関節外転拘縮などで片脚立位の際に見かけ上の下肢延長がみられる。仮性短縮は、股関節内転拘縮などで見かけ上の下肢短縮がみられることをいいます。

周径

・身体の栄養状態

・筋の萎縮

・筋線維の発達

・浮腫、腫脹の程度

・切断肢の成熟度

・呼吸機能の状態

理学・作業療法士が用いる検査用具

基本的には、メジャーを用いて測定します。

メジャーは100円均一でも手に入ります。

形態測定は特に変化を追うために行う評価でもありますので、ケーシーのポケットに入れておき、いつでも測定できるように備えておきましょう。

形態測定(四肢長・周径)の注意点

四肢長や周径では、原則として衣服は脱がせて測定します。

そのため、患者さんには不快な思いをさせないように事前によく説明しておくことが大切です。

 

メジャーはよじれたり、たるんだり、きつく締めすぎないように注意します。

四肢長であれば、関節をまたぐ際には皮膚に添わせるのではなく、指標と指標を一直線に結んだ長さを測定します。

四肢長の正しいメジャーの当て方

 

周径を測る際には、メジャーを巻いた後一度軽く引っ張り、その後に緩めると正確に測定ができます。

また、メジャーは四肢に対して垂直に当てます。

 

正しく測定できないと、義肢や装具の調整に不具合がおきたり、周径の変化を追うことができなくなります。

上記のことは特に注意して検査にあたるようにしましょう。

四肢長の測定方法

測定肢位や四肢完全伸展位とし、単位はcmで小数第1位まで表示します。

上肢

測定方法は、座位または立位で、上肢を体側に垂らした解剖学的肢位(肘関節伸展位、前腕回外位、手関節中間位)で測定します。

上肢長肩峰外側端 ~ 橈骨茎状突起(または第3指先端まで)
上腕長肩峰外側 ~ 上腕骨外側上顆
前腕長上腕骨外側上顆 ~ 橈骨形状突起
手長橈骨形状突起 ~ 第3指先端

下肢

背臥位で、骨盤を水平にし、下肢伸展位、股関節内外旋中間位で測定します。

下肢長棘果長(SMD) 上前腸骨棘 ~ 内果
転子果長(TMD) 大転子 ~ 外果
大腿長大転子 ~ 大腿骨外側上顆
下腿長大腿骨外側上顆(または膝関節裂隙) ~ 外果
足長踵後端 ~ 第2趾先端(または最も長い趾先端)

切断肢の場合

上腕断端長肩峰外側 ~ 断端末
前腕断端長上腕骨外側上顆 ~ 断端末
大腿断端長坐骨結節 ~ 断端末
下腿断端長膝関節裂隙 ~ 断端末

指極

左右肩幅と上肢長を足した長さで、ほぼ身長と同じ長さになります。

棘果長と転子果長の評価。統合と解釈の例

評価のポイントと注意点

指標位置は検査毎に一定するようにします。

例えば、大転子といっても幅は広いので、大転子の上端から測定するのと下端から測定するのでは長さが微妙に違ってきます。

人によっては上端のほうがわかりやすい場合もありますので、ここから測定するというのを決めておくと良いでしょう。これはその他の部位でも同じことがいえます。

左右の転子果長は同じ長さ。左右どちらかの棘果長が短い・・・??

この場合は、大転子から上前腸骨棘の間で長さが違うことになりますので、この間に問題が隠れています。

考えられる要因としては、内反股・外反股、臼蓋形成不全、大腿骨頚部骨折後の頚部短縮などがあります。

レントゲンとも照らし合わせながら判断すると良いでしょう。

左右どちらかの転子果長が短い・・・??

この場合は、大転子から外果までの間で問題が隠れています。

考えられる要因としては、大腿骨または下腿の短縮、膝関節の内反・外反変形などがあります。

転子果長だけでは、どこが短くになってるかはわかりませんので、大腿長や下腿長も合わせて測定するとどこに原因があるかがわかります。

こちらもレントゲンと照らし合わせて判断しましょう。

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周径の測定方法

測定肢位や四肢完全伸展位(ただし、上腕周径には肘関節伸展位と屈曲位とがあります)とし、単位はcmで小数第1位まで表示します。

上肢

上腕周径肘関節伸展位 上腕二頭筋膨隆部
肘関節屈曲位
前腕周径最大
最小

下肢

大腿周径膝関節裂隙
膝蓋骨上縁
膝蓋骨5~10cm
膝蓋骨15cm~
下腿周径 最大
最小

切断肢の場合

断端周径の測定は、断端の浮腫、断端の成熟度やソケットとの調整などに用いられます。

上腕切断腋窩より2.5cm間隔で断点先端まで
前腕切断上腕骨外側上顆より2.5cm間隔で断点先端まで
大腿切断坐骨結節より5cm間隔で断点先端まで
下腿切断膝関節裂隙より5cm間隔で断点先端まで

体幹

頭位眉間と外後頭隆起の高さを通る水平線
胸囲乳頭と肩甲骨下角を通る水平線 安静呼気で測定。吸気時と呼気時との差も診る(胸郭拡張差)。
腹囲第12肋骨先端と腸骨稜との中間の水平線
殿囲殿部最大突出部(大転子と上前腸骨棘との間の部位)

周径の評価。統合と解釈の例

大腿周径では測定位置によって診ているポイントが変わる・・・??

大腿周径では、測定位置によって診ているポイントが変わってきます。

膝関節裂隙または膝蓋骨上縁

腫脹・浮腫

膝蓋骨5~10cm

内側広筋・外側広筋の状態

膝蓋骨15cm~

大腿筋群全体の状態

前腕や下腿で、最小を測定するのはなぜ・・・??

最大を測定するのは筋のボリュームを診ているのですが、最小を測定する意義は前腕または下腿の腫脹・浮腫の程度を診ています。

四肢遠位に筋腹はほぼありませんので、腫脹または浮腫などがあると左右差がみられます。

どこまでなら誤差?左右差を見るポイント

身長や体重は、通常日差変動があるものです。

身長は起床直後は高く、夕方にはやや低くなります。(約1cm)

 

四肢長や四肢周径を測定する際には、0.5cm程度であれば誤差範囲内として捉えます。

1cm以上の差があれば、差があると判断しその原因を探っていく必要があります。

 

筋萎縮の程度を診るのであれば、左右と比較してみて判断すると良いでしょう。

そして、筋量が増えてきたかを日を追って測定し判断します。

 

腫脹・浮腫の程度の変化は前回の測定結果と比較します。

炎症兆候の変化は、周径だけで判断するのではなく、血液データやレントゲンなどと統合して判断する必要があります。

まとめ

形態測定についてまとめて解説しました。

骨折による骨の短縮が問題の場合は、理学療法ではどうにもできないので、医師と相談して治療方針を決めていく必要があります。

また、下肢の長さを埋めるなら補高などを考えてみるのも一つです。

ただ、膝関節の屈曲拘縮などで改善の可能性があるなら、今後また下肢長は変化してくるものと考えておきます。

このあたりは、測定方法を駆使して、何が原因なのかを絞り、アプローチしていく考察力は必要になってきます。

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