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骨折後にみられる炎症反応とは?血液検査で見るべきポイントは?

骨折後にみられる炎症反応とは?血液検査で見るべきポイントは?

入院している患者さんの多くは、骨折により手術または保存療法後にリハビリを受けることが多いです。

骨折後や手術後の組織が修復するまでには、炎症期という過程を経ます。

その時期には、患部が熱をもったり痛みを伴うことがあり、患者さんにとっては辛い時期でもあります。

今回は、炎症とは何か?その症状と血液検査から見るべきポイントを解説します。

 

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炎症とは

炎症とは、怪我をしたり、生体内に細菌が入ると免疫応答があり、その結果に生じる病理学的変化のことをいいます。

代表的なものでいえば、骨折や怪我以外にも肺炎、尿路感染症、癌などがあります。また、風邪をひいたときにも炎症症状がみられます。

炎症反応の5兆候とは

炎症の症状として、①腫脹、②熱感、③発赤、④疼痛、機能障害の5つの症状がみられます。

例えば、骨折をした場合には、内出血を起こし患部が腫れたり(腫脹)、熱をもち(熱感)、赤くなります(発赤)。骨折直後であれば、痛み(疼痛)も伴います。

さらに患部が腫れたり、痛みがあることで運動制限が生じます(機能障害)。

炎症のメカニズム

組織が傷ついたり、細菌が入るとセロトニン、ヒスタミンやブラジキニンなどの内因性発痛物質が放出され、これが痛みの原因になります。また、放出されたこれらの物質により一度血管が収縮し、数秒~数分間の間に止血されます。

その後に血管が拡張し、血管内から外へ血漿成分が漏れ出る(滲出という)ことで、浮腫みが生じます。このとき、微小循環系の血流量の増加により、発熱と発赤がみられ、これが数十分~数時間の間に起こります。

炎症期には、白血球が血管外に浮遊して、細菌や細胞の残骸を細胞内に取り込み無毒化しています。

通常、炎症期は7~10日間の間にみられます。

血液検査ではここを見ておく!

骨折後に入院した場合、必ずといっていいほど採血をします。

血液検査の中でも、CRP白血球の数値を確認すると炎症があるのかがわかります。

CRP

CRP(C-reactive protein:C-反応性蛋白)とは、炎症性の刺激や細胞の破壊が起きた際に増加する蛋白質のことをいいます。

正常値(基準値)は、0.3(mg/dl)であり、これよりも上昇していると炎症があると判断されます。

白血球数

白血球は英語でWhite Blood Cellといい、よくWBCと表記されています。

炎症のメカニズムの項でも説明しましたが、炎症反応があると白血球数は増加します。

正常値(基準値)は、3500~9800(個/μl)であり、これよりも数値が高いと炎症反応を示しています。

逆に数値が低いと免疫機能の低下を示しています。

CRPと白血球数の見かた

CRPも白血球も炎症の有無を確認するときに見るのですが、CRPは炎症時以外に上昇することはありません。なので、骨折後の炎症を確認する場合は、CRPをみると良いでしょう。

白血球数は炎症以外にも、過度のストレスや激しい運動、妊娠中でも増加することがあります。

白血球は外傷や感染後すぐに反応し、CRPは遅れて反応する性質があります。

貧血の有無も確認しておきましょう

炎症と直接関係ありませんが、骨折により内出血を起こしたり、手術により出血すると血液量が減少し、貧血を起こすことがよくあります。

その際は、ヘモグロビン(Hb:hemoglobin)を確認しておきましょう。

正常値(基準値)は、男性13.1~16.6(g/dl)、女性12.1~14.6(g/dl)であり、これよりも低いと貧血の症状がでてくる可能性があります。

参考記事)

炎症の有無は症状と血液検査、レントゲンなどを診て総合的に判断する

骨折部以外に炎症が起きても、CRPや白血球数は増加します。

例えば、レントゲンを見て骨癒合良好、しかも炎症の5兆候の所見がない。にも関わらずCRPや白血球数が増加している場合は骨折部以外の炎症の可能性を疑います。

例えば、肺炎や尿路感染症などです。肺炎では息苦しさ、尿路感染症では排尿障害などの症状がないのかも確認する必要があります。

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痛みはいつまで続くの?炎症症状がみられる期間は?

患者さんが骨折後早期に悩まされる症状は痛みです。

痛みには、急性痛と慢性痛があります。

急性痛とは組織そのものに原因があるものをいい、慢性痛とは傷が治った後も痛みが持続することをいいます。

痛みについて知りたい人は「痛みって何?痛みの基礎知識」で詳しく解説しています。

 

炎症期は7~10日の間にみられます。

しかし、僕の臨床での経験上、CRPが正常範囲に治まる時期はだいたい1ヵ月くらいの間がほとんどです。

おそらく骨折後では仮骨が形成まで約30日かかるためと考えられます。この時期を過ぎると痛みが軽減してくる患者さんは多いです。

骨折後や手術後に痛みを伴うのは仕方がないことですが、痛みは主観的なものですので、その程度や持続期間には個人差があります。

当然ながら組織の損傷程度、栄養状態などでも炎症期が延長することもあります。

炎症が続く際の対処方法としては、RICE処置という方法があります。

RICE処置の目的や効果とは。実施期間はいつまで?注意点は?

まとめ

炎症の症状と血液検査で見るべきポイントを解説しました。

理学療法士は骨折後の患者さんの炎症反応と血液検査は必ず確認しています。

そして、患者さんが最も悩む症状として「痛み」があります。

患者さんは「この痛みはいつまで続くのだろう?」と不安になるかもしれませんね。

骨折や手術後で、順調に骨癒合が進めば大方1ヵ月を目途にかなりの確率で痛みが軽減してきます。

 

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